昼間は暑い日が続く夏のとある日、男は彼女Nとのデートに出かけた。

朗らかで多少の紫外線なら気にしない彼女の代わりなのか・・・
高い美しさを誇らしく思っている男は、その日のデートに夏らしくとも室内楽しめる水族館デートを選んだのである。

彼女・・・Nは、見たことのある熱帯魚から初めて見る深海魚、綺麗なグラデーションの海の生き物に夢中になり、お揃いのストラップまで購入し隅々まで楽しんだ様子。

その間男は最近度々感じる視線と違和感について考えていた。
家のちょっとしたラグや家具の位置が微妙にズレている事もあった事からそれはじわり、じわりと男を焦らせたのだが…
夕方になると見られている感覚は消え、その後のディナーは純粋に楽しめたのである。

男は家に呼びカギがかかっていない事に少し首を傾げ「かけ忘れていたかな？」とさして不思議に思わず部屋へと向かう。
暫く休憩の後、誘い合うようにベッドへと縺れ込む二人の姿。

・・・その時の二人はまだ気が付かなかった・・・

じゃれ合う二人のその下に潜む・・・・に・・・