「ゲフェンの西に、グラストヘイムという所があるらしい。そこには古城や修道院があって、高レベルの二次職がPTを組んで臨んでも生きて帰ることが難しい、とても厳しい場所らしい。」
臨時広場に露店を出していたら、そんな会話が耳に入ってきた。
自分は純製造を目指している商人だから、きっと転職しても行けないだろうな。
WIZや騎士を目指している弟たちは、いつか行ける日が来るのだろうか。
一体どんな凄い敵がいるのだろう。一体どんな広いお城なんだろう。
いつか弟たちが立派に育ってグラストヘイムに行けるようになったら、いっぱい冒険の話を聞かせてもらおう。
ROを初めた頃の、そんなとても懐かしい気持ちを思い出した。
0からのスタートも悪くない。そう思えた日だった。